94歳の同窓生からのお便り『五銭玉(ニューギニア高射砲兵戦記)』

94歳の女性(大高の前身・大野高等女学校卒業生)からお便りと資料の贈呈がありました。
資料は、この女性の98歳になるお兄様(大高の前身・大野中学校卒業生)から、譲り受けたもので、中隊長であったと思われるお兄様の部下がまとめた記録のようです。戦争の愚かしさを少しでも多くの人に知ってもらいたいとのお気持ちを受け、いただいた資料を図書室に置きました。興味をもった人は、読んでみてください。
以下、御本人からのお手紙の内容です。

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突然のお便り、お許しください。

大野高校の校長先生をはじめ諸先生の皆々様、大野高校の前身、大野高等女学校にお世話になった94歳の女性です。

98歳の兄は大野中学(大高の前身)の卒業生です。卒業後陸軍士官学校に入学。昭和十六年七月卒業。満州からラバウル、ニューギニアと高射砲隊員として、第二次世界大戦の激戦地を転々とし、三回にわたる死戦を越え、外地で終戦を迎え、昭和二十年、着の身着のままでマラリヤを土産に日本に帰って参りました。

(中略)

部下の厳しい戦争の記録を兄から受け取りました。厳しい戦争の記録から恐ろしさを知っていただいて、未来の学生を育てていってくださる貴校で読んでいただきたいとお送りさせていただきました。図書室の一隅にでも置いていただければ、うれしく思います。

戦争はおろかしい最低ですが、日本人の、昔から国を思い、家族を思う心は、命をかけてでも愛の心、また、福井県には合掌する心と不屈の精神が心の底に宿っていると思います。

温暖化のこの夏をどうぞお元気で強く生き抜きますよう、祈っております。